NSCA CSCSを受験した時の話


私がCSCSを取得したのは2020年6月のことです。
COVIT-19で緊急事態宣言が発令された直後の世相でした。
CSCSは、「スポーツパフォーマンス向上を目的とした、アスリートやチーム向けの資格」です。
パーソナルトレーナー資格であるNSCA-CPTより一段高度な内容となります。
CSCS受験資格
まずはCSCS資格認定条件の確認です。
CSCS資格認定条件
- NSCAジャパン会員である
- 学位(学士・修士・博士)取得者、または高度専門士の称号の保持者
- 有効なCPR/AEDの認定者(*)
- CSCS認定試験 基礎科学セクションに合格
- CSCS認定試験 実践/応用セクションに合格
NSCA-CPTと異なる点は、②の学歴条件です。
NSCA-CPTは高卒で受験可能ですが、CSCSは大卒以上となります。
ちなみにCSCSは2030年から受験資格が変更になります。
NSCAが認定するストレングス&コンディショニング関連の教育プログラムを卒業し、学位を取得していること、または同プログラムに在学している大学卒業見込み者
現在は4年生大学卒で受験できますが、2030年からは専門教育を受けた大卒者が条件になります。
ちょっと先の話ではありますが、資格取得を検討している方は頭の隅にでも入れておいてください。

私は地方国立大の教育学部卒ですので、2030年以降の条件では受験できません。
すでに取得したCSCSは失効しないので、該当する方は早めの取得をおすすめします。
CSCS資格試験勉強
私の場合、条件は整っており、勉強して合格さえすればいいという状況でした。
しかし人間は学ばない生き物です。
受験当時、テキストを購入して1年半が経過しておりました。

この1年半、何をしていたんだ?
CPTの記事でもお話しした通り、受験日は自分で決められます。
学生の頃と異なり、日々それなりに忙しく仕事をしながらの受験です。
いつ受けても良い試験のために勉強をするというのは、しっかり計画を立てて行わなければ不可能です。
加えてテキストの厚さです。800ページ弱もあります。
量が多い上に、内容の難しさもCPTよりグッと上がっております。
またかなり厄介なのが、訳書であること。
直訳的なのと、英書特有の遠回しな表現で、とっても読みづらい。
トレーナーとして参考書にするなら、CPTのテキストの方が体系立っていて分かりやすいです。
最終的なトータルでの学習期間は2ヶ月程度だったかと思います。
CPTと重複する知識も多かったので、問題集も購入せず、テキストを読み込んで学びました。
(余談)コロナ禍の試験会場
合格が見込めるまで勉強しましたので、試験に臨みます。
……が、2020年6月と言いますと、コロナ禍における緊急事態宣言ちょっと明けぐらい。
前回同様、他県出兵せねばならぬ身としては、色々思うところがありました。
何とか県内でできないかと、NSCAジャパンや試験配信業者にコンタクトをとってみたのですが、普通に無理でした。
当時は本当に県をまたぐことに世の中がシビアになっていた時期でした。
人との接触を極端に避けて、お忍びで試験会場へ。
会場と鉄道以外の場所にはコンビニさえ行かなかったです。
NSCAは集団受験ではないので、これが幸いしました。
会場もしっかりソーシャルディスタンスが取れている上、誰もしゃべらないので安心です。
CSCS認定試験
例によって受験料はとっても割高、50,200円。
失敗は許されません。
公式発表による合格率は、CSCS 47.7%, CPT 78.9%です。
大卒が3択問題の試験を受けて、しかし半数は受からない。そんな難易度です。
またCPTと違い、試験が2セクションに分かれています。
基礎科学セクション1時間30分、実技/応用セクション2時間30分、計4時間です。
長いなぁと思って臨みましたが、しかし。
実際に受けてみると、見直しの時間をとっても少し余裕がある時間設定であることに気付きます。
また、回答を確定させたらその時点で終了させられますので、巻くことは可能です。
CPTに比べ、難易度はグッと上がっておりました。
特に基礎科学セクションはしっかり勉強していないと難しいです。
実技/応用セクションは、トレーニングの基礎が分かっていて、実務経験があればそこまで苦しまないと思います。
試験結果と認定

試験結果は、両セクションとも合格でした。
ギリギリの点数、という訳ではなかったですが、やはりそれなりに落としていました。
そして忘れていた訳ではないのですが、CPR/AEDの認定を受けなければなりません。
以前CPTの時に取ったものは、CSCS受験から4年前くらいのものです。
特別記載が無い場合、CPR/AED認定の有効期限は1年と扱われるのでとっくに失効しています。
CPR/AEDの認定でも、コロナ禍の影響が出ます。
地元消防局が普通救命講習を中止していたのです。
赤十字も似た感じでした。
こればっかりはどうにもなりません。
ところが職場の研修で普通救命をやった際の認定証がありました。
少し古いものでしたが確認してみると「目安としては2年ごとに講習を受けてください」と書いてあります。
有効期限とは書かれていないので、NSCAジャパンに問い合わせてみたところ、OKでした。
どうやら、こうした再受講の目安でも、期間が記載されていたらそれを有効期限と見なしてくれるそうです。
メールでその認定証の画像を送り、すぐにCSCS認定が通りました。
まとめ

テストの難易度はまあまあ高く、勉強はテキストが難解な翻訳をしていることで難しくなっています。
試験時間は4時間設けてありますが、実際にはそこまでかからないです。
CSCSについても、NSCAから受験対策動画が出ているので、こちらで勉強してみるのもいいでしょう。
非公式の問題集も販売されているようなので、気になる方は探してみてはいかがでしょう。
またCPTとは異なり、有料スクールは見かけない気がします。
現在の受験条件と将来的な条件変更、CSCSがアスリート向きの資格であることなどからして、ビジネスが成り立たないんでしょうね。
これからCSCSに挑む方、テキストがめちゃくちゃ読みにくいですが、頑張ってください。