腹圧の入れ方【トレーニングの基礎】

ウェイトトレーニングではよく「腹圧を入れる」というワードが出てきます。
スポーツでも「体幹・コアを固める」などと言われることがあります。
しかし実際、腹圧の入れ方というのは、あんまりちゃんと習うことはないです。
ちゃんとしたやり方を知っていると、どのトレーニングの時にも便利ですし、コアの作り方がわかるので競技パフォーマンスにもプラスに働きます。
特にスクワットやデッドリフトで腰が不安という人は必修です。
そうでなくてもウェイトトレーニングをする方は早いうちに腹圧の入れ方を習得しておきましょう。
コア・腹圧のイメージ
体幹部が固まっている状態を解剖学的にイメージしていきましょう。
桶があって、蓋を閉めることで中の圧力を上げていくような感じです。

骨盤底筋群が桶の底、枷が腹横筋・腹斜筋・腹直筋・多裂筋など、蓋が横隔膜です。
体幹強化と呼ばれるトレーニングでとりわけ鍛えられているのは、腹横筋・腹斜筋・腹直筋・多裂筋など枷の部分です。
しかし枷をいくら強く閉めても、蓋を押し込めなければ内圧は上がりません。
骨盤底筋群は力をかけようとするとほぼ自動で締まってくれるので、今回は横隔膜を利用した内圧の上げ方を説明していきます。
腹圧の入れ方
トレーニングベルトを使った方法を説明していきます。
コルセットなどでも代用は可能な方法です。
①肋骨の一番下を巻き込むようにベルトを巻く
この時、きつく巻きすぎないようにします。
指2~3本は入る程度にしておきましょう。
幅広のパワーベルトがあるとやりやすいです。

②息を全て吐いて腹筋と腹斜筋に力は入るようにする

③腹筋や腹斜筋の力を抜かずに、背中を膨らませるイメージで息を吸って止る
空気が肋骨を開こうとしますが、これをするので腹筋や腹斜筋の力で押さえ込みます。
押さえ込みをベルトに補助してもらいましょう。

④この息を止めている状態で完成
息を吸って横隔膜がコアの内圧を上げ、高い体幹剛性を保ってくれています。
息は苦しいですが、コアの安定性は非常に高くなります。

まとめ
ウェイトトレーニングでは、スクワットやデッドリフトなどで腹圧が特に重要になります。
クリーンやスナッチなどの瞬発系種目でも絶対的に重要な要素です。
ただし血圧が高めの方などは十分に注意してください。
トレーニングの効率と安全性が上がるので、筋トレ初期から習得しておきたいテクニックです。