デッドリフトのやり方・ポイント

地面からバーベルを引き上げるだけというシンプルな種目であるデッドリフト。
「死ぬほどキツい」という意味と誤解されがちですが、「Dead Weight = 静止状態のオモリ」を意味します。
背中のトレーニングとして採用されることが多いですが、実際は体幹部と下半身がかなり重要な種目です。
文字通りの全身運動で、とりわえ体の背面側のトレーニングとして有効です。
スポーツ競技者などには特にオススメしますが、ボディメイク的には積極的に採用する必要のない種目でもあります。
デッドリフトにもいくつか種類がありますが、ベーシックなデッドリフト(いわゆる床引きデッドリフト)を解説していきます。
デッドリフトのやり方・ポイント
①ヒップヒンジの習得
デッドリフトは端的に言ってしまえば、股関節の動作です。
股関節を蝶番のように動かすことで、お尻周りの大きな筋肉を稼働させます。
脚の根元に手を置いて、挟み込むように股関節を折ってみましょう。

②垂直跳びをする
一度その場で垂直跳びをしてみましょう。
人体は効率的な体の使い方を本能的に知っています。
垂直跳びにおける「溜め」の局面がデッドリフトのスタート姿勢です。
足幅は大体、腰幅程度になるでしょう。

③脚の位置をセット
上から見て、バーベルが足の真ん中に来るくらいの位置に足を置きます。

④手の位置をセット
バーベルを握る手幅は、膝に腕があたるくらいの幅にします。
※握りの種類は、順手・オルタネイト・フックグリップがありますが、最初は順手にしましょう。

⑤スタート姿勢
膝関節と股関節を曲げて、頭からお尻まで軸が通っているように体幹部を固めます。
最初にやった「垂直跳びの溜めの姿勢」を意識しましょう。
この時、バーベルがスネに当たるくらい近づけておきましょう。
重量物の軌道は体に近いほど効率的になります。

⑥挙上
地面を踏み抜くようにして立ち上がります。
動作の際に、腰と胸が曲がらない状態で上半身を固めておきましょう。
全くの逆再生でハーベルを下ろして、動作を繰り返していきます。


デッドリフトの注意点
直感的にヤバいと思ったら、静かにバーベルを下ろしましょう。
デッドリフトに関して言えば、粘って挙上するメリットよりも怪我のリスクの方が大きいです。
腰や胸など、上半身が曲がってしまったら動作は止めるようにしましょう。

腰に悪いと言われますが、腹圧を的確に入れてデッドリフトをすれば、腰の故障自体は起こりにくい種目です。
むしろデッドリフトを適切に習得することで、腰痛予防や改善に繋がる可能性が高いです。
デッドリフト自体は、あらゆる筋トレ種目の中でも体力的消耗や神経疲労の激しい種目です。
プログラムを組むときは、翌日以降のことをよく考えて配置するようにしましょう。