ロープーリーロウのやり方・ポイント

前から引く背中の種目で、ケーブルマシンが必要になります。
広背筋と僧帽筋/菱形筋を狙うことが可能で、主に背中の厚みを作るのに有効です。
とりわけ上から引く背中の種目と比べて、僧帽筋中部と菱形筋の反応が良く、背中の厚みの形成や巻き型&猫背の補正には向いています。
またワイドグリップラットプルと並んで、上腕二頭筋に対する広背筋の活動率が高いことも示されています。1
どうしても背中の種目では発生しやすい腕の関与が、他の種目に比べて比較的小さいのもメリットであると言えます。
ロープーリーロウのやり方・ポイント
①座る位置
軽く膝が曲がる位置で座ります。
足の幅は肩幅程度でつま先を少し開きましょう。

NG足は伸ばさないようにします。

②スタート姿勢
グリップは薬指側で握り、骨盤を立てて背筋を伸ばしましょう。
肩を落として胸を張り、体に軸を作ります。

骨盤は寝かせず、背中を丸めないようにしましょう。

③動作姿勢
お尻を軸にして、体を前傾させていきます。
この時、背中を丸めず、広背筋にストレッチがかかるのを感じていきます。

おへその下あたりにグリップを引き込みます。
この時、上体を元の位置程度まで戻し、後ろには倒れ込まないようにしましょう。


Notes; 肩甲骨を寄せる方法
ロープーリーロウで肩甲骨を寄せる必要はありません。
僧帽筋中部と菱形筋をより狙って肩甲骨を引っ込めても、活動量には変化がないことが研究で分かっています。
ただし僧帽筋中部や菱形筋を使っている感覚を学習させるための意識づけとして、まき型や猫背の方がやってみることに意義はあるでしょう。
- Gregory J Lehman, Day Deans Buchan, Angela Lundy, Nicole Myers, Andrea Nalborczyk. Variations in muscle activation levels during traditional latissimus dorsi weight training exercises: An experimental study. Dyn Med. 2004; 3: 4. Published online 2004 Jun 30. doi: 10.1186/1476-5918-3-4 PMCID: PMC449729 PMID: 15228624 ↩︎