トレーニングの原理・原則

トレーニングは、その行為によって何かしらの方向に体を変化させていくことです。
トレーニングには3つの原理と5つの原則があり、概ねその法則上で機能します。
さまざまな最新研究や発見があるトレーニング業界ではありますが、根底にあるのはこの原理・原則です。
ただし20世紀の共産圏でまとめられた考え方でもあり、やや古い情報をもとにしています。
全面性の原則などは、よく考えるとちょっと怪しい部分もあります。
完璧ではないですが、しかし的を得た法則性の定義です。
とりわけボディメイクでは、過負荷の原理と漸進性の原則が重要で、合わせてプログレッシブオーバーロードなどと言われています。
原理は3つ、原則は5つに分けられます。
・3つの原理:トレーニングが体に影響する根本的な法則
・5つの原則:トレーニングのルール
トレーニングの原理
過負荷(オーバーロード)の原理
現段階より高い負荷をかけましょう。
現状以下の負荷では成長することがありませんので、現段階を少しでも超えるように負荷設定をしましょう。
前回と同じ負荷で「やった気」にならないように気をつけましょう。
特異性の原理
やったことに対してしか効果がありません。
一生懸命に腹筋をやったら腹筋は発達しますが、関係のない腕が太くなることはありません。
プログラムを組み立てるときに、目的をよく考えて種目選択しましょう。
可逆性の原理
やめれば元に戻ります。
人間の恒常性は、生存状態を保つためのものなので、基本的には省エネ状態であることが望ましいです。
使われなくなった機能は、体に不要と判断されて衰えていきますので、維持向上には継続しかありません。
トレーニングの原則
漸進性の原則
負荷は少しずつ伸ばしましょう。
過負荷をかけるべきと言っても、急にトップアスリートと同じことはできません。
あなたの現状を少し超えることを、段階的に繰り返していくことで、能力値は積み上がっていきます。
意識性の原則
何やってるかの意識を持ってやりましょう。
漠然とトレーニングをしたとしてもある程度能力は向上しますが、勿体無いです。
今やっているトレーニングが、フィジカルなのかスキルなのか、どの部位の筋肉なのか、どの局面の練習なのか、常に意識を持ちましょう。
個別性の原則
人には当然、個人差があります。
性別、人種、適性、骨格、才能、置かれている状況などなど、人それぞれ違っています。
最大公約数的な手法は確立されていますが、最終的には自身に合わせた方法をとっていく必要があります。
反復性の原則
継続しないと意味がないです。
1回や2回、筋トレしたりジョギングしたからと言って、筋肉は付かないしダイエットもできませんし、競技レベルも上がりません。
何事も定期的に、繰り返し繰り返し積み重ねていくことが結果を出すためには重要です。
全面性の原則
身体全体のバランスを考慮して鍛えましょう。
偏ったトレーニングばかりをしていると、後々に怪我につながる可能性があります。
筋力のみならず、有酸素能力や柔軟性も含めて包括的に向上させていきましょう。
まとめ
以上がトレーニングの原理・原則になります。
さまざまな情報が飛び交っていますが、これらの情報は基本的に「大前提」に当たります。
押さえておけば、検討はずれなトレーニング選択をすることもなくなるので、頭の隅にでも入れておきましょう。

やはり全面性の原則については、少し怪しい気がしています……