研究者とは?科学的知見が世に出るまで


研究者って一体何をしている人なの?

私はトレーニング科学の研究者として、論文を書いています。
論文を書くとは、自分自身で知識を生み出すということです。
一つの知識を生み出すには、研究計画から論文発表までに非常に多くの過程を踏む必要があります。
短くても半年、長いものだと5年以上かかることもあります。
論文が世に出るまで
- 研究計画を立てる
- 予備実験を行う
- 倫理的な基準に従っているか、審査を受けて通過する
- 対象者を集める
- 実験をする
- 分析をする
- 論文を書く
- 論文を投稿する
- 論文が他の研究者に評価される
- 論文修正の場合、丁寧に返答文を作成
- 論文掲載不可の場合、他雑誌に一から投稿し直す
これを繰り返して受理されると、論文が世に出回る
論文として世に出ている知識は、100%正しいとは言えません。
しかし比較的信頼でき、価値が高い知識が多いです。
ネット記事やSNSでは、論文の内容を無視して、全く真逆の内容を平気で発信しているものもあります。

これは研究者の立場からすると堪ったものではないです。
ただこれには、研究者が正しく知識を伝えられていないということもあり、この点は研究者側の責任もあると思います。
非常に情報が多く溢れている社会ですが、ただ受動的に捉えるだけでなく、真贋を見極められるようリテラシーを育むことも大切です。