足の幅や向きで変わるトレーニング効果

Q. 足の幅や向きを変えるだけで、筋肉の活動は大きく変わるのか?
もも裏の筋肉であるハムストリングスを鍛えるためによく実施されるエクササイズに、スティフレッグデッドリフトがあります。
このエクササイズは膝を伸ばした状態のまま股関節を曲げるという動作です。
この時の足の幅や向きを意識したことはありますか?

気になったので、実験して調べてみました。1
スティフレッグデッドリフトを、6つの足のポジンションに分けて行いました。
足幅:基準肢位、外転位、内転移
向き:内旋20°、外旋20°、外旋40°
この時の半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋長頭の筋活動を計測して比較しました。
この結果、通常の足幅で行った時よりも、広めの足幅で行った時の方が筋活動が高いということが分かりました。
トレーニング中の足の幅や向きというのは、見過ごされることが多いの要素ではあります。
しかしこのように、少しの足幅の違いでも筋肉の活動は変わってきます。
ただし、広めの足幅でのスティフレッグデッドリフトで高い筋活動を示した3筋が、=筋肥大するかについてはよく分かっていないところです。

筋活動が高い≠筋肥大する、なのです。
この点は、今後の研究で追加検討していければと思います。
今回紹介したスティフレッグデッドリフトの具体的なやり方やポイントについては、こちらの記事をご覧ください。
- Kawama R, Takahashi K, Wakahara T. Effect of Hip Joint Position on Electromyographic Activity of the Individual Hamstring Muscles During Stiff-Leg Deadlift. J Strength Cond Res. 2021 Feb 1;35(Suppl 1):S38-S43. doi: 10.1519/JSC.0000000000003442. PMID: 32032234. ↩︎