もったいない!お尻を鍛えるためにスクワットしている人へ

もったいない!お尻を鍛えるためにスクワットしている人へ
トレーニー

スタイルを良くしたいので、お尻を鍛えたいです!

ジムで指導していると、たくさんのお客さんからこのような相談をされます。

お尻を鍛えるためによく実践されているのが、スクワットヒップスラストなどのエクササイズです。

ただ、科学的にはもっと良いやり方があります。

近年の研究1では、お尻の中でも最も大きい筋肉である大臀筋の活動が、どのエクササイズで最も高まるかを検討しました。

その結果、今までよく使用されていたヒップスラストやスクワットと比較して、バーベルを持って段差を昇り降りするステップアップという種目では、大臀筋の活動が約2倍高くなったと報告されています。

スクワットやヒップスラストよりも、ステップアップで大臀筋の活動は2倍になる

トレーニングの本や記事、トレーナーの指導でスクワットをしましょうと言われますが、大臀筋に刺激を入れるにはステップアップという種目が重要かもしれません。

トレーナー備考

トレーナー

とはいえ、現場で採用するかは別の話です

ステップアップは理論上は優れたエクササイズですが、現場であまり採用していません。

理由が3つほどあります。

ステップアップ不採用の理由

  • 安定性が低い
  • 前モモも大きく活動する
  • 負荷が伸ばしにくい

①安定性が低い

お尻に筋肉は、人間が二足歩行を獲得する際に、片足で体重を支えられるようにと発達した筋肉です。
単一の筋肉では最も大きい筋肉であるとされています。

この理屈上、片足立ちでのエクササイズは、お尻の筋肉の活動量が大きくなるようになっています。
不安定さも活動量を上げる重要な要素です。

ブルガリアンスクワットバックランジと比較して、ステップアップは安定性が低すぎることが問題になります。

ステップアップは、後ろ足から前足へと重心の移動が発生することもあり、他の片足種目よりも不安定になります。

指導現場では安全性と操作性の観点から別の種目が優先されやすいです。

②前モモも大きく活動する

ステップアップではお尻の他にも、太ももの前側の筋肉が動員されます。

ヒップアップをご希望されるのは、主に女性の方です。
多くの女性の方は、前モモが立派に発達することを望みません

よって大腿四頭筋の関与が小さい、ヒップスラストなどの種目が優先的に採用されます。

③負荷が伸ばしにくい

重心移動が発生するこの種目では、後ろ足で蹴るというチーティングが簡単に行えます。

また重ければ重いほどに前モモの関与が大きくなっていきますし、安定性も下がっていきます。

他種目に比べて、漸進性・安定性の観点からも採用されにくいのです。


実践が簡単な種目ではなく、位置付けとしては中上級者向けといったところです。

しっかりと練習してモノにできれば、良いトレーニング種目に化けるかと思います。

実践初期は20回程度できる重量で、大臀筋のコントロールに意識を向けて取り組んでみてください。


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【完全個室型】【烏丸御池】
科学特化型パーソナルトレーニングジム Eclipse

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千坂御所南ビル 2F


  1. Neto WK, Soares EG, Vieira TL, Aguiar R, Chola TA, Sampaio VL, Gama EF. Gluteus Maximus Activation during Common Strength and Hypertrophy Exercises: A Systematic Review. J Sports Sci Med. 2020 Feb 24;19(1):195-203. PMID: 32132843; PMCID: PMC7039033. ↩︎

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